適性検査とSPIの違いとは?目的や出題内容を紹介

公開日:2024/10/29

適性検査とSPIは、就職活動で多くの企業が採用するテストです。応募者の能力や性格を評価するために実施されますが、その内容や目的は異なるので、しっかりと把握しておくことが重要です。この記事では、適性検査とSPIの違いや、それぞれの目的やどのような問題が出題されるのかについて紹介します。

適性検査とSPIの違い

就職活動において、企業が採用選考に使用する適性検査とSPIにはどのような違いがあるのでしょうか。内容を見ていきましょう。

適性検査とは

適性検査は、企業が求める人材像に対して、応募者がどれだけ適合しているかを確認するための試験を指します。問題は、企業が採用したい人材の要件に応じて設計されます。

SPIとは

SPIは、企業の入社試験として広く採用されている総合適性検査です。単なる学力や知識の測定に留まらず、思考能力、企業への適性も含めて応募者を総合的に評価する目的で実施されます。SPIには、言語能力や非言語能力の問題、さらに性格診断が含まれています。

これらの結果を総合的に分析することで、応募者に業務能力があるか、人間関係やチームワークに適しているかなどを評価可能です。企業は、業務や社風に合った人材を選ぶためにこのSPIを採用選考の一環として取り入れることが多く、会社にフィットする人材を見極めるための有力なツールとして採用されています

適性検査やSPIをおこなう目的

就職活動において、企業が適性検査やSPIを取り入れる理由はさまざまです。ここでは、その理由について確認してみましょう。

人材を見極めるため

書類審査や短時間の面接だけでは、応募者の人間性や業務への適性、さらには社風との相性を十分に判断できないためです。そこで、SPIや適性検査を活用し、性格や仕事への向き不向き、そして組織に馴染めるか評価することで社内で活躍できる人材か見極めています。

信頼性が高い

SPIは、40年以上にわたる膨大なデータをもとに作成されており、信頼性が高い評価方法です。クオリティの高い検査結果が期待できるため、多くの企業が信頼しています

人材育成に活用できる

SPIや適性検査の結果で活用できるのは、採用選考に対してだけではありません。適性検査の結果は、新入社員の配属先での指導や育成に役立てられることがあります。たとえば、上長が新人の性格傾向を把握できると、より円滑なコミュニケーションが可能となり、効果的な指導を実現できます

また、能力検査の結果をもとに、スキルや知識を効果的に習得させることも可能です。よって、SPIや適性検査は、効率的な人材育成ツールとしても活用されています。

企業とのマッチング

SPIや適性検査が多用される理由のひとつは、SPIが応募者と会社の求める人物像のマッチングを検証できる点です。企業は在職している社員の業績や力量を分析し、SPIの結果と照らし合わせることで、どのような特性をもつ社員が活躍しているかを明確にできます

この分析によって、企業とマッチングする応募者像が明確にでき、効果的な選考を実現できます。SPIや適性検査は、企業にとって適切な人材をより効率的に見つける有力な手段です。

出題内容

適性検査のひとつであるSPIは、選考において応募者の能力や性格を見極めるために、多くの企業で活用されています。SPIには多くの種類があり、それぞれ異なる内容で出題されます。出題内容を組み合わせることで、応募者のスキルや人間性、企業への適応力などを総合的に評価可能です。

性格検査

応募者の性格的な特徴を把握し、仕事や職場に適応できるかを評価するためのものです。事前に企業がどのような人物像を求めるかを決定しておくことで、効果を発揮します。

言語分野

言語分野は主に国語の検査が実施され、言葉の関係性を問う問題や、熟語、文の並び替えなどで構成されます。また、長文読解の問題も含まれるため、文章をすばやく正確に読み取る力が必要です。長文読解に自信がない場合は、対策として問題集などで慣れておきましょう。

これらは、全体的に難易度は高くありません。大学受験レベルの基本的な国語力があれば十分に対応できるでしょう

非言語分野

非言語分野では、数学に関連した問題が多く出題されます。基本的には高校レベルの数学知識が問われ、しっかりと対策しておけば難易度は高くありません。

比率や確率、平均値の計算など出題範囲は広く、試験によっては数列の問題などの少し難易度の高い問題が出題されることもあります。スピードが求められる分野なので、数学に苦手意識がある場合は基礎から復習しておくことが重要です。

英語

SPIの英語分野では、対義語を選ぶ問題や長文読解などが問われます。問題のレベルは大学受験と同等で、難解な内容ではありません。しかし、長文読解では速読力と内容を正確に把握する力が求められるので、過去問題集などで練習しておくことが大事です

構造的把握力

構造的把握力は、情報を的確に理解し、まとめる力を測る検査です。文章の内容をすばやく理解し、正確に解答する能力が求められるため、問題の形式に慣れておくことが重要です。問題集を活用し、繰り返し学習することで、効率的に解答するスキルを磨けるでしょう。

まとめ

適性検査とSPIは、就職活動において企業が採用選考で使用するテストですが、それぞれの目的や内容は異なります。適性検査は、企業が求める人材像に応募者がどれだけ適合するかを評価する試験です。一方、SPIは総合適性検査で、学力だけでなく、思考力や企業適応性を含めた総合的な評価が行われます。SPIでは、言語、非言語、英語、性格診断など多様な問題が出題され、企業はこの結果を元に、人材選びだけでなく、育成にも活用します。適性検査やSPIは、応募者と企業の相性を見極め、効果的な採用と人材配置を実現するための重要なツールです。

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