就活面接は、自分をアピールする大切な場であり、最後に行われる逆質問は、とくに重要なポイントです。逆質問は、単なる疑問解消の場ではなく、志望度や企業への理解をアピールするチャンスでもあります。しかし、効果的な質問はかんたんではありません。この記事では、逆質問のコツや注意点についてくわしく解説します。
企業が逆質問を求める理由
多くの方が、面接官から質問を促されたことがあるのではないでしょうか。この逆質問は、実際に質問を受け付ける機会ですが、その内容によって、面接の結果に影響を与えることがあります。逆質問には企業側のさまざまな意図が隠されているため、それを理解して応えることが重要です。
志望度を量る
企業は、逆質問を通じて就活生の志望度を量ろうとしています。志望度が高い学生であれば、事前に企業研究をしっかりと実施するのはもちろん、OB・OG訪問をしたり、インターンシップに参加したりするなど、企業に関する知識を深めていると想像します。
その過程で自然と疑問点が生じるため、逆質問をとおして具体的かつ詳細な質問ができるはずです。もし、就活生がホームページやパンフレットに記載されているような質問しかしない場合、志望度が低いという判断にいたるでしょう。
コミュニケーション能力を評価する
企業は、逆質問をとおして就活生のコミュニケーション能力を評価しています。営業職や顧客対応をともなう職種では、相手の話を深掘りして会話を広げる力や、相手の考えやニーズを引き出す能力が求められます。相手に対する興味を示しつつ、質問の仕方などを工夫し、適切なやりとりができるかを判断しているのです。
相性を確認する
企業は、逆質問を通じて相性も確認しています。質問内容から就活生の関心や価値観を読み取り、企業の社風や求める人物像と一致しているかを見極めます。現在はとくに、内定辞退や早期離職を避けるために、企業と学生の相性が重視される傾向にあります。
疑問の解消
企業は、逆質問により、就活生の疑問や不安を解消したいと考えています。就活生が不安を抱えたままでは、入社後にギャップを感じ早期退職してしまう可能性があります。そのため、逆質問をとおして就活生の疑問点を解消し、安心してもらおうと考えているのです。
逆質問のポイント
逆質問は単なる疑問解消の場ではなく、自己アピールや企業への理解を深める絶好の機会です。ここでは、高評価につながる逆質問のポイントを紹介します。
自己PRする
逆質問を自己PRにつなげることが重要です。質問に自分のスキルや強みを織り交ぜることで、自分の強みを理解していて、入社後も即戦力が期待できるという印象を与えられます。面接中に十分にアピールできなかったと感じた場合は、このように逆質問を工夫してアピールすることが効果的です。
入社後をイメージさせる
逆質問を通じて、面接官に入社後をイメージさせることが大切です。入社後のポストや具体的な働き方を質問するなど、入社後の活躍を想像させるようにしましょう。このように質問することで、会社でどのように活躍できるかを面接官にイメージさせられます。
選考段階によって質問を変える
逆質問の内容は、選考の段階によって変更しましょう。
一次面接では、人事担当や現場社員が面接官となることが多いため、現場の雰囲気や働き方に関する具体的な質問が好まれます。
また、二次面接では、より高いレベルの社員が面接官となり、応募者の将来的な成長やキャリアパスに関心をもつため、キャリアに関する質問が有効です。
最終面接では、経営層や役員が面接官となることが多く、事業全体や会社のビジョンに関する質問が求められます。会社全体への理解を示せるため、高評価につながります。
逆質問の作り方
就活面接における逆質問は、自分の志望度や適性を企業にアピールできる重要な機会ですが、効果的な逆質問のためにはしっかりとした準備が必要です。ここでは、逆質問の作り方をくわしく解説します。
しっかりと調査する
逆質問を作成するために、まず企業についての理解を深めることから始めます。企業についての知識がないまま質問をすると、志望度が低い印象を与えてしまうかもしれません。企業研究を通じて、逆質問をとおして志望度の高さをアピールできるように準備しましょう。
企業の設立年、従業員数、拠点など、基本的な情報はすぐにインターネットで確認できます。とくに上場企業であれば、統合報告書や決算報告など、詳細な情報が入手できるため、これらを活用するのも有効です。
次に、働く環境や企業文化についても調べましょう。働く環境や企業の社風は、長期的なキャリアを考えるうえで非常に重要です。企業のウェブサイトや採用ページに掲載されている社員インタビューなどから、企業の雰囲気や仕事の進め方について調べられます。
最後に、企業のビジョンを知ることも逆質問の作成に役立ちます。主に経営陣に好印象を与えられるでしょう。
優先順位をつける
企業や業界についての調査をもとに、調べても分からなかった点や、もっと深く知りたいと感じた内容を整理し、優先順位をつけましょう。面接のフェーズや相手によって質問内容を調整するため、段階ごとに3〜5つの逆質問を用意しておくと安心です。
まとめ
逆質問は、単に疑問点を解消するだけの場ではありません。自分の意欲や適性を効果的にアピールできる重要な機会です。企業や業界についての事前リサーチをしっかり実施し、面接の段階に合わせて複数の質問を準備することが大切です。面接官に好印象を与え、自分をより魅力的にアピールするために、しっかりと準備を整えて臨みましょう。
